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なまこのスレイヤーズ・ゼルアメ中心のブログです。 各種版権元とは一切関係がございません。
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間に合わなかった――――――――!!!!!!!爆笑


クリスマス用の小話です。
びっくりするほど思いつきで書いてみて、
絶対誤字脱字とか文章表現変なとことかあるでしょうけど、
やっぱりクリスマスしたかったんですー涙

日付変わっちゃったけどクリスマスです。
興味を示してくれた優しい方はつづきからどうぞです。

メリークリスマースvvv


拍手機能追加してました。びっくりですwww



空から銀色の羽が降る。


どんな鳥かは知らないが、よくもまぁこんな寒い夜に。
その羽はとどまることを知らず、
俺の上に落ちても溶けて消えることを知らなかった。


あぁ・・・雪か――――





【美しく散る】






今夜はまた一段と寒さを増していた。
違いない。雪が降っているのだから。

こんな身体から出た息でも、外に出れば白く染まる。
なぜかそんなことだけにも安堵するような、

そんな夜だった。



「知っているかい?ここいらで出るってよ。」
「やめろよ。霊関係には弱いんだ。」
「違う違う!なんとかって花の咲く時期なんだとよ!」
「出るって言い方するか?普通。てゆーか、咲くのか花が今の時期に?」
「だーからめずらしーんじゃねーか!」

小さな酒場でほろ酔い気味の中年たちが、
濁声を惜しげもなく出しながら、そんなことを言っていた。

異界黙示録のこともこの頃ご無沙汰もいいところである。
それに関係のないことばから耳に入る―――
酒場にも、ただ身体を温めるだけの場所になりつつあり、
そのことに舌打ちしながら、俺はその場を音もなく去った。


外はどこまでも暗く、
地面に広がる雪の白さが不気味なほど白かった。
白は好きだが、こんな白はどこか気味が悪い。

心にぽっかり穴が空いているようだ。

大した成果もなく、虚無感に食われて出来た心の穴。
そこから容赦なく風は吹き抜ける。


―――くだらん、歩け。ただ歩け。


身体に降り積もる雪を無造作に払いながら、
普段も寄っている眉間の皺を濃くした。



――――ゼルガディスさん



だから、なんで出てくるんだ今。


歩きながら、雪を払うため目を閉じ激しく降った首を、
前に向け、目をあけると同時に、
その場にいるはずのない、温かな蒼の幻を見る。

親切なことに、ふんわりとあのいつもの笑顔で、
俺の心をどうしようもなく揺さぶるあの蒼―――

虚無感が巣食って出来た穴から溢れ出たような感情は、
残酷にも一瞬だけ温かく、
再び固く目を閉じて頭を振るだけの理由にはなったはずだ。




そして俺はまた白い息を吐くことで、偽りの安堵を得る―――




意識もせずに歩いていた。
気がつくと水辺のほとりで、黒い森の中。
吸い込まれるように奥へ、奥へと、身体が動いた。

脳裏に浮かぶのは、闇だけ。
こんな身体でも頭の先からつま先まで冷えて感覚はなく、
虚ろな目をなんとか凝らしているという自覚だけはある。


そんな中、一瞬だけ、あの少女のような甘い匂いを感じた―――


嗅覚までおかしくなったかと、
そう感じた時に、虚ろな目は開いた。




眩しいほどの白――――
ぼんやり何かを放ちながらも、
堂々と、壮大に、
明かなる存在感を振りまきながら、


それは聳えていた。


「おぉ?こんなところに人かい?」

先ほどから音を感じ取らなかった敏感な耳に、
そのしゃがれた温かな声は刺激が強すぎた。
思わずびくりとした俺の肩をみると、
声の主はまたにこりと笑った。

「ふふふお若いの。お前さんは運がいいのぉ。」

俺よりも頭二つくらい小さなその老人は、目じりのしわを濃くした。
そしてまた「明かなる存在感」に向き直った。



そうそれは、
――――桜の樹だった。



「こんな時期に、と思うじゃろ?」

思わず老人の目を見る。
よく見ると彼は立派なまっ白いひげを蓄え、
赤い服と帽子を着込んでいて、どこまでも温かかった。

「この桜は、普通の桜とは逆でのぉ。温かい空気に縮こまり、
 冬の冷たい空気に芽吹いて咲きよるからに・・・困ったベイビーちゃんじゃ。」

そういって老人はふぅとため息をつく。

「しかしのぉ、やはり桜は桜じゃ。寒いのは苦手での。
 こんなに大きな樹から咲いた花も、咲いたところから散ってゆく。
 ・・・まるで雪のように。」

ぼんやりと放っていた何かとは、桜の花びらで、
その数の多さに目を見張る。
それは後から後から数を増し、こちらにまで漂ってきた。
その一枚が、俺の掌に冷たく落ちる。



「だが、綺麗じゃろう・・・?」



ただ散るために咲いた桜の花を、
美しいと思える心が俺にもあったとは。
そう思うと、胸が焼けるほど熱くなった。

そんな俺を見て、老人はほっほと笑い、
近くにあったソリに乗り始めた。

「世の中に反発して生きても、こうやって美しいことを知ってもらい、
 その一瞬の儚さを誰かの心に残すこの樹(この子)を、
 お前さんも忘れないでいておくれ?

 無理にもぎとった花は惨めに散るしかない。
 しかし、自然に散る花はこうも美しい。散ってこそ、美しい。」

そういって老人はにこりと笑い、よくわからない言葉を発した。
どういう意味かわかりかねた顔をすると、
またほっほと笑ってこう言った。

「ありがとう、って意味じゃよ。」

老人の蒼い目をみていたら、脳裏にあいつの顔が浮かんだ。
――――あいつの顔しか考えられなくなった。

気がつくと、
俺は桜の樹と二人っきり。
先ほどの老人はソリに乗って空を飛んでいて、
ただその先からでる光を、ただ眺めていた―――



そして俺は、今日桜の樹(こいつ)の下で眠った―――




次の日、翔封界でかっ飛ばして向かった先はむろん、
セイルーン。


しかし、信じられんほどそこは遠く、
死ぬ思いで辿り着いたときには、夕日がさよならをし、
三日月がこんにちはしていた。

そのままその場で力尽き眠こけ、起きた時は三日月はすっかり、
夜の顔になっていた時間になり、
久々に慌てて走った。

誰かに会いたいとか、
死んでも今日会いたいとか、
最後に思ったのは、いつだったろうか?


バン!!!

死ぬ思いで開け放ったはあいつのベランダの窓。
こらまて、なんでこうも簡単に開くんだ。
鍵をかけとらんとはけしからん。
そう思いながらも、小刻みに肩をゆらす不法侵入者に、
ベットに座っていつもの法衣の彼女は、
その蒼い大きな目がこぼれると思わせるくらい、
見開いていた。

「・・・・・ゼ、ゼ、ゼ・・・」

口が震えとるな。
だめだこりゃ。

「ゼルガディスさん!!!!!」

そう叫ばれて思い切り抱きつかれた。



その温かな身体がここにあると感じただけで、
心の穴はうまった。


現金な体質だちくしょう。




「よかった・・・今日ゼルガディスさんが来なかったら・・・
 処分しようかなって、思ってたんですあの・・・」

そういってベットに置いてあった小さな箱を差し出す。

「あの・・・!!これ・・・今日視察に行った先で有名な、
 旅の無事を願うお守りだそうで・・・今日中に渡せると、
 効果があるとかで・・・そのあの!まさか本当に会えるとは思わなくって、
 でもでも!なんか思わず買ってしまって・・・ですからその・・・!!」

真っ赤になってあまり早口でしゃべることを得意としていない少女の、
一生懸命話す姿に、思わず、もう一度抱きしめる。

「アメリア・・・」

なんだか久しぶりに声を出した気がする。
その声は、自分でも寒気がするほど、
甘えたかすれた声だった。

しょうがないから、その声のまま、
アメリアの耳元である言葉を呟いた。

「・・・それ、どういう意味ですか?」
「・・・感謝を述べる言葉だそうだ。」
「そうなんですか?・・・嬉しいです・・・」
「・・・それは、よかったな」
「・・・もう一度言ってくれませんか?」
「え」
「いいじゃないですか。減るもんじゃなしー!」
「・・・姫様の頼みとあれば、しょうがないな・・・」
「んもー!」

「アメリア」

一度名前を呼んだだけで、びっくりするほど愛らしく笑う。
そんな俺だけの姫君に、もう一度この言葉と。

とびきりのキスをしよう。



「メリー、クリスマス」
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